ピックアップ純心

FYM

著者を迎え、戦争について考える

~FYM「若者から若者への伝言1945⇔2025」より①~

1月から始まったFYM「若者から若者への伝言1945⇔2025」では、戦争体験者の証言を読み、戦争や平和について考え対話します。

これまで3回の講座で、学童疎開、731部隊、沖縄戦での証言を読み、生徒たちは初めて知る事実に驚き、戦時下を生きた「若者」の思いに初めて触れました。そしてそこから生まれた様々な「問い」に対し、みんなで考えてきました。

証言の出典は『若者から若者への手紙1945←2015』(ころから 2015年)。15名の戦争体験者の証言と、体験者に宛てた10代20代の若者からの手紙で構成されています。

2月14日の講座では、この本の著者の1人である北川直実さんをゲストにお迎えし、作成の経緯や本に込められた思いをお聞きしました。

本の作成に向けて、北川さんたちの背中を押したのは、家族にも語れなかった過去をしぼり出すように語ってくれた戦争体験者の思い。そして取材をした戦争体験者が次々と亡くなっていく中で、大切なメッセージを次世代に伝えなければという使命感でした。

証言をしてくださった一人ひとりの顔や、彼らと向き合う著者たちの姿が浮かんでくるようなお話を、生徒たちは真剣に聞いていました。その中で「問い」への答えが見つかったり、また新たな「問い」が生まれたりしたことでしょう。

最後に、「なぜ戦争をとめられないのか」「若者に戦争を語り継ぐ際に大切なことは何か」をテーマに意見交換を行ない、閉会後も北川さんを囲み、和気あいあいと話が続きました。

戦後80年、戦争の記憶が薄れつつある今、生徒たちは戦争について学ぶことの意味を考えることができたのではないでしょうか。

書著『若者から若者への手紙1945⇔2015』作成の経緯を語る
対話の時間