卒業生の活躍

佐近 彩さん

41回生 2007年卒業
中外製薬株式会社(研究職)
東京工業大学大学院 理工学研究科 物質科学専攻(博士課程)

私は製薬会社で新しい薬を作る研究をしています。病気を治す新薬を生み出すのはとても困難で、乗り越えるべき壁がたくさんあります。しかし病気で苦しむ患者さんがこの薬を待っているのだと考えると、仕事がつらいときも頑張ろうという気持ちになります。また、自分の持つ能力をフルに使い、さらには周囲の力も借りて、なんとか難しい仕事を成し遂げたときには達成感があります。

純心時代の思い出として忘れられないのがマラソン大会です。当時は冬が来るたびに苦しくて本当に嫌だと思っていました。ただ、大学に入ってから研究で煮詰まったときに走ると頭がスッキリすることに気づき、現在ではランニングが趣味となりフルマラソンやトレイルランに参加するようになりました。

また、純心時代に学んで良かったと思うことは礼儀正しさです。特に社会に出てからは、礼儀正しい姿勢が好印象を与え、仕事がスムースに進むということが分かりました。あいさつや感謝の言葉など、当たり前のように感じることではありますが、きちんと身に付けられていたことは純心ならではと言えます。

最後に、私のこれまでの経験から、純心のみなさんにお伝えしたいメッセージが二つあります。「興味が無いこともできれば経験して欲しい」ということと、「好きなことを見つけて遠慮せずとことん追求して欲しい」ということです。矛盾しているようにも思えますが、純心でいやいやながらも山道を走ってなければ、マラソンが趣味になることは無かったですし、好きな化学を追求してきたからこそ現在も研究員として充実した日々を送れているのだと思います。ぜひ周囲の色々なことに関心を持ち、たくさんの経験を積んでより人生を豊かにしていってください。